ITスキルの基本であるプログラミングスキル。
IT人材は売り手市場で、求人情報・転職サイトdodaが2018年9月に発表した「転職求人倍率レポート」によると、IT・通信業の転職求人倍率は6.14、技術系(IT・通信)職種の転職求人倍率は8.04にも上っています。
教育現場においても、2020年から施行される学習指導要領で、小学校のプログラミング学習が必修化されます。
プログラミングスキルは、今後ますますIT化が進む社会において必須のスキルとなります。今回は、そんなプログラミング学習の方法やサービスの選び方について、おすすめのサービスとともに見ていきましょう。
プログラミング学習を始める前に!方針を立ててサービスを選ぼう
「プログラミングを学ぼう!」と思っても、最近ではさまざまな学習方法やサービスがあり、どれから手を付けていいかわからないこともありますよね。
やみくもに取り組んでいても効果は期待できませんし、学習方法が自分に合わないために挫折してしまっては、貴重な時間をムダにしてしまいます。
まずはプログラミング学習の方針を立てて、適したサービスを選びましょう。
作りたいものを決める
プログラミングを学んで、最終的に何ができるようになりたいかを決めましょう。プログラミングスキルを活かしてキャリアアップを目指すにしても、実際、どんな企業で何を作るかによって、働き方や収入は変わってきます。
たとえば、大手SIerで大規模なシステム開発に携わる場合は、比較的安定して高収入が期待できますが、拘束される労働時間が長い傾向にあると言われます。
一方、自社でWebサービスを展開する企業で開発を行う場合は、収入は低くなることもありますが、フレックスタイム制が導入されているなど、柔軟な働き方ができるケースが多いのが特徴です。スマートフォンのアプリなど小規模な開発であれば、自ら起業する選択肢も考えられますよね。
具体的に、プログラミングスキルを活かして作れるものには以下が挙げられます。
・デスクトップアプリ
・Webサービス、Webアプリ(SNSやECサイト、検索エンジンなど)
・ゲーム
・法人向けシステム
・その他(AIやIoT、VR、ロボット、ドローンの一部など)
「こんなものを作りたい!」という憧れはもちろん、自分の目指すキャリアをイメージしながら考えることが大切です。
目標のものを作るために必要な言語を調べる
作りたいアプリやサービスによって、適した言語は異なります。
たとえば、iOSアプリならSwift、AndroidアプリならJava、WebアプリであればRubyなどといった具合です。これら必要な言語を学ぶという方針で、プログラミングを学習するのがよいでしょう。
「学びやすい言語から始める」といった方法もありますが、明確な目標に向かって学習したほうが、モチベーションも上がりますよね。
プログラミング学習における3つの方法とおすすめのサービス
プログラミングを学習する方法は、主に3つに分けられます。それぞれの特徴をおすすめのサービスとともに見ていきましょう。
プログラミングスクール、オンラインスクール
「プログラミングに触れたことがない」という初級者に特におすすめの方法です。スクールが提案するスケジュールに沿って、効率よくスキルを習得できるのがメリット。
また、わからないところがあったときに、質問してすぐ解決できるのも、初級者にはうれしいポイントです。励まし合う仲間もいるので、モチベーションも維持しやすいでしょう。
最近では、オンライン対応しているスクールや、就職・転職支援をしているスクールも出てきています。ただし、時間が拘束され、費用も高額になりやすいのがデメリットといえます。
・対応言語
HTML/CSS、Ruby on Rails、JavaScript、SQL、Python、C#、Swiftなど
・料金
1カ月12,800円、入会費用128,000円
・特徴
月額制でさまざまな内容を学び放題のプログラミングスクール。自由度が高いのが魅力です。ビジネススキルのセミナーやメンターによる面談なども充実しています。
・対応言語
HTML/CSS、Swift、PHP、Ruby、Java、Pythonなど
・料金
「Webマスターコース」「アプリマスターコース」など各マスターコース:6カ月298,000円(レッスン60回)
プレミアムコース(幅広い言語を学べる):6カ月398,000円(レッスン60回)
プレミアムプラスコース(幅広い言語を学べる):6カ月698,000円(レッスン受け放題)
・特徴
ビデオ通話によるオンラインマンツーマンレッスンです。自分の都合のいい場所・時間で学習できるので、ビジネスパーソンが使いやすいサービスだといえます。
オンライン学習サイト
初級者~中級者の独学に適した方法です。スクールを利用した学習では、定められたカリキュラムや一定のコース、スケジュールなどの枠組みにしたがって学習しますが、オンライン学習サイトは基本的に学習コンテンツを提供するだけ。利用方法が完全に学習者にゆだねられているのが特徴です。
動画を視聴する形式のほか、ゲーム形式のサービスもあります。自分のペースで学習できるので、仕事との両立がしやすい点がメリットです。
また、無料で利用できるものもあり、スクールに比べると大きく費用を抑えられます。ただし、自分で計画を立てて学習を継続しなければならないので、人によってはモチベーションの維持が課題になるでしょう。
・対応言語
HTML/CSS、JavaScript、PHP、Ruby、Swift、Java、Scala、Kotlin、Pythonなど
・料金
基本無料。
プレミアム会員(ソースコードの閲覧、中・上級者向け動画の視聴等が可能):1カ月980円
・特徴
3分以内の動画で基礎からプログラミングを学習できるサービスです。初級者向けコンテンツは無料で視聴できます。スマートフォンですき間時間にも学習できそうですよね。
・対応言語
JavaScript、PHP、Ruby、Java、Swift、Python、SQL、C#、COBOL、Haskell、C言語など
・料金
生放送授業の受講:無料
プレミアム会員(プレミアム生放送の受講、録画授業の受講、録画授業のダウンロード):1カ月980円
・特徴
オンラインで生放送の講義に無料で参加できるサービスです。生放送では、その場で講師に質問もできます。また、有料で過去の講義も視聴可能です。臨場感があると集中力も上がりそうです。
・対応言語
CoffeeScript(JavaScriptに変換可能)
・料金
最初の30ステージのプレイ:無料
コードの冒険ライセンス(全420ステージをプレイ可能):1年間 6,480円
ゲームビルダーライセンス(ゲーム作成スキルの学習と、ゲーム作成・発信が可能):1年間 6,480円
コードの冒険&ゲームビルダー セットライセンス:1年間 12,960円
・特徴
ゲーム形式で学習できるサービスです。
仕事に直結する言語を身につける前に、プログラミングの考え方や組み立て方から身につけたい場合に向いています。かわいいキャラクターが登場するので、お子さんと一緒に学習したい場合にもおすすめです。
書籍
プログラミングの概要を理解している中級者から、すでに開発の経験がある上級者に向いている方法です。
自分に必要な情報がわかっている場合は、その内容がまとめられている書籍を買えば、情報までたどり着くスピードが速いのがメリット。特に上級者は、書かれている内容をすべて覚えるというよりも、参考書のような形で活用します。
初級者は、「プログラミングとは何か」のような内容の概論書を、読み物的に読んでみてもいいでしょう。ある程度の基礎知識が身についてからは、サンプルの多い実践的な内容の書籍がおすすめ。
なお、出版年からあまり時間が経っていない新しいもの(目安は出版から約3年以内)を選ぶことも大切です。
おわりに
プログラミングスキルを習得すれば、有利な転職や年収アップ、起業など、さまざまなキャリアアップが期待できそうですよね。
それ以上に、自分の理想のアプリやサービスを作れる喜びは大きいはずです。自分に合った学習方法・サービスでプログラミングスキルを身につけ、IT社会で活躍できる人材を目指してみてはいかがでしょうか。
※ご紹介しているサービスの料金は2018年11月時点のものです。
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