創刊10年を迎えてのごあいさつ

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震災リゲイン

Morebiz編集部

創刊10年を迎えてのごあいさつ

『震災リゲインプレス』は、2012年の発行から満10年を迎えました。立ち上げのきっかけとなった東日本大震災後も自然災害は続いていますが、皆さまのご支援を力に、今後も備えの情報や現場の声を共有し続けていきたいと思います。

イラスト＝飯川雄大

10年間の思いと、これからに向けて

相澤久美｜NPO法人震災リゲイン代表理事

活動を始めてからいつの間にか10年以上経過しました。応援してくださる会員の皆様、ご寄稿者や取材協力者の皆様、読者、配布協力者の皆様、協賛企業の皆様に、この場を借りて感謝申し上げます。本当に、いつもありがとうございます。

東日本大震災の発災以降、各地で復興のお手伝いをし、復興や減災、身を守るために必要な情報をお届けする新聞の発行をしてきました。この間、各地で震災だけでなく様々な災害が起こり、都度、大切な誰かの命が失われ、「備えて欲しい」という願いを届けきれないことが、残念で、悔しくて、悲しくて、それでも一人でも助かる人が増えて欲しい、という想いで続けてきました。

日本全国で災害に備えるための防災・減災に関わる活動、自ら復興に取り組み続ける方がたくさんいます。私たちはその情報を皆さんの手元に届け、いつか「自分ごと」になるかもしれない災害から、ご自身と身の回りの大切な人を守り、無事で生きていてほしいという願いと共に、ささやかでも諦めず、情報発信を続けたいと思います。引き続き、皆様のお力を貸していただければ幸いです。

共に支え合い、備え合うきっかけとして

内田伸一｜『震災リゲインプレス』編集長

『震災リゲインプレス』は東日本大震災をきっかけに、2012年6月に創刊しました。当初は復興支援につながる情報発信を目指し、読者が寄付等で応援できる復興活動や、特産物の通販ご紹介などから始めました。同時に、現地の声を届ける記事の掲載も心がけました。

やがて防減災の視点も取り入れ、日常的な備えの知恵、公的支援制度なども紹介し始めます。2017年の九州豪雨や三重台風災害、また平成30年7月豪雨では、号外として災害後の生活再建情報を現地の避難所などに配布。コロナ禍以降は災害時の感染症予防策も紹介しました。創刊10年目の昨年から改めて東北の情報を軸とし、現在に至ります（なお過去全号がウェブサイトで閲覧可能です［shinsairegain.jp/srp］）。

変化の一方で変わらず大切にしたいのは、この小さな季刊紙を、私たちが復興も防減災も「自分ごと」として共に考えるきっかけにしたいという思いです。それは、元々この領域の専門家集団ではなく、個々に文筆や編集、文化事業などに携わってきた私たちが、あのとき「私たちに何ができるだろう」と自問した末の選択でした。この思いを支えてくださる皆様に感謝し、発行の意義を常に考えながら活動していけたらと思います。

防災と支援が習慣になっている暮らしはいかが？

高木伸哉｜『震災リゲインプレス』初代編集長

私たちは震災のことをどれだけ記憶し、これからの時代に伝えていけるだろう。とりあえずこの10年はできた気がする。でも30年後、100年後はどうだろう。時代を超えて情報を伝えることの難しさがわかったのも、先の大震災だった。私たちが震災を記憶するのは、次の震災に備えるためだ。こうしておけば良かったと後悔することがたくさんあったから。どうしたら命を落とさず避難できたのか。どうしたら非常時の生活をうまく乗越えられたのか。どうしたらみんなが戻れるまちをつくれたのか。いまの準備で充分だろうか？と、震災を振り返りながらみんなで考え続けなければならないはずだ。将来また同じことで後悔することの無いように。

たぶん、出来事を伝え続けることには限界がある。けれど防災すること、支援することを「習慣」にできれば、永く続いていったりしないだろうか。生活のルーティンや、地域の祭りのように、震災とはどんなものなのかを伝える習慣、地震への備えを続ける習慣。そのきっかけにしたいと思ってつくってきたこの媒体。この先も継続させていきたい。

震災リゲインプレスとは
震災にまつわる情報を、復興、支援、防災、減災、日常の備えなど様々は切り口でお届けするフリーペーパー。
「あなたにもできる」小さなアクションもご紹介します。
年4回、自身や災害について考え話し合う時間をもってもらうことが狙いです。
ビジョンは、「震災リゲインプラス」の協賛企業として、災害への備えを促進しています。あなたの力を貸してください。震災リゲインNPO会員募集
NPO法人震災リゲインは、活動に賛同してくださる会員を募集しています。
会費は各地への「震災リゲインプレス」送料等に充当させていただき、会員の皆様にもお届けします。
周囲の人に手渡しで読んでもらうことで、みんなで災害への備えを促進し、復興過程の被災地を支える活動に繋げましょう。