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201805.17

「しゅふJOB」ブランドを確立した人材サービス会社ビースタイルに聞いた、事業成功の鍵と働き方新時代におけるキャリアの作り方

みなさんは「人生100年時代」のキャリアについて、しっかり考えてみたことはありますか。「働き方改革」という言葉はよく聞くものの、自分にとっては遠い世界の話と思ってはいないでしょうか。

今回は、2002年の創業以来、主婦のパートタイマーという働き方を事務・営業職など今までになかった様々な職種で普及させ、現在は登録数30万人、取引社数1万2千社以上の実績を持つ人材サービス会社である株式会社ビースタイルの三原会長に、新しい働き方を生み出し事業を成功させた秘訣や、「人生100年時代」における新しいキャリアの作り方について伺ってきました。

どんなに優秀な人でも、正しいマッチングが出来なければ成果は出ない

―求職者と企業のマッチングにおいて、ずばりどういったところが重要になるでしょうか。

―三原
働く側から求められる条件としては目に見えやすい「勤務数」や「時給」などが多く、そのマッチングはもちろん重要なのですが、働くことって「社風」や「仲間の雰囲気」などのインビジブルなバリューが深く関わってきます。
そこをどうマッチングするかということが重要だと思いますね。

「優秀な方をアサインして欲しいです。」と言われることが多いそうですが、インビジブルなバリューがマッチしないと、たとえ優秀な人でも入社後活躍できないケースもあるんだとか。

―三原
仕事というのは、マインドとスキルとナレッジ、3つの要素を必要とします。
なので、仕事をする上で正しいマインドをもっているか、スキルをもっているか、ナレッジをもっているかにどれだけ当てはまるかが重要となります。

働く側としても、自分の能力や性格を正確に把握し、マッチする仕事環境を見つけることは、一見とても単純なんですが一番難しいことなんですよね。

インビジブルなバリューは営業担当や求職者の目から見えづらく、採用する側である人事や現場の責任者ですら気付いていないケースもあります。
そこを深くヒアリングする営業担当のノウハウやグリップ力がビースタイルの強みであり、現在の業績につながっているそうです。

「事」でマネジメントすれば成果に繋がり、社員のやりがいにも繋がる

―企業風土とのマッチング、重要ですね。採用した社員へのマネージメントはどのようにおこなえばいいのでしょうか?

―三原

「仕事」とは「事」に「仕える」と書きますよね。なので、人ではなく「事」をマネージメントしないといけない。
「事」をマネージメントするわけですから、依頼した成果物に対してOKなのかNGなのかを、指示した側はきっちり伝える必要があります。
成果につながる「事」作りを、働き手もマネージメント側も協力して行えるかが重要です。

たしかに・・・・・・どんな事実を作ればよいか、イメージの共有ができていると実際の動きも明確になりますね。
インビジブルなバリューのマッチングが重要ということでしたが、明確な「事」を共有して仕事を進めることが信頼関係を作り、結果的にいい雰囲気を醸成するのかもしれません。逆説的ですが、真理な気がしますね。
指示を出す際には、どんなことを意識すべきでしょうか?

―三原
そもそも、「事」を最初に依頼する人が、その完成形と、それに対する正しい方法をイメージできていないと、指示は絶対できないと思うんです。

営業であれば、一か月以内に3社のお客様から受注し、売り上げをいくらまでもっていきましょう、というミッションがあったとします。
これって夢物語でもなくて、その事実をつくること自体が仕事ですよね。
そのために、どんな事実をどのようにどれくらい重ねないといけないのかを、指示する側としても考えることがすごく重要になるわけです。

指示する側が求めていることと、取り組んだ結果を照らし合わせるコミュニケーションをとっていくことで、働く側の評価にもつながる正しい仕事が「事実」として生み出されるのですね。

若い時の努力は、40代からの自由な働き方につながる

―今一番力をいれているブランドが「スマートキャリア」とお聞きしています。具体的にどのようなサービスなのでしょうか。

―三原
人生100年時代におけるミドル世代からの、ハイクラスキャリアを持った方を派遣・紹介するサービスとしてつくったブランドです。
当初は、「時短エグゼ」と言ってハイクラスキャリアを持つ主婦を派遣するところからスタートしたのですが、男性のダブルワーカーや顧問職などの正社員と異なるキャリアが、ミドル世代以上の方の中で増えていくことを考え、2018年1月からは「スマートキャリア」という名称でサービス展開をしています。

なるほど。ずばり、40代からのキャリアを充実させるには、どういったことが重要なのでしょうか?

―三原
やはり、若い20代や30代の社会人経験の中で、どのように実力を積み重ねてきたかがとても重要になります。
今後はルーチン業務が自動化によってなくなっていく傾向にあるので、より戦略的な仕事が増えてくることを考えてキャリアを作っていく必要があります。
問題解決力や顧客対応力といった力が必要となっていくでしょう。

これからの日本の労働市場において、ミドル世代やその上のシニア世代と呼ばれる方々の働き方が、「AI(人工知能)」や「RPA」によって変わっていく必要があると感じますね。

その時代でベストでベーシックなスタイルを目指す

ビースタイルの企業理念は「時代に合わせた価値を創造する」。時代に合わせたベスト& ベーシックを目指すというビジョンのもと実際に新しい働き方を生み出して来たことが分かりました。

主婦層をメインとした人材サービスを生業としているビースタイル。主婦層の活躍もこれから更に必要となると三原会長。

―三原
女性の総合職が、1997年くらいから徐々に右肩上がりに伸びてきており、出産する前に活躍をされていた方でも、社会に復活する機会として「しゅふJOB」を活用していただける方が増えています。
年間1万6千人くらいの新規の主婦の雇用をつくってきましたが、まだまだですね。

家庭と両立できる魅力的なお仕事がたくさんあるということを伝え、働くことに悩んでいる主婦の方々の力となり、今以上の実績となるよう成長していきます。
また主婦のマッチングを経験して得られたノウハウを、女性・主婦に限らず展開していくことで、時代に合った新しい働き方をサービスを創造し働いていただきたいです。

「人生100年時代」「労働者人口の減少」「働き方改革」といったキーワードに注目の集まる近年。
雇用スタイルも時代に合ったかたちに変わってきているかと思います。
人生100年時代、ご自身の働き方を改めて考えてみてはいかがでしょうか。
三原会長、お忙しいところありがとうございました。


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