突然ですが、あなたは仕事が楽しいですか?
ドキッとした方もいるかもしれませんね。
最近「働き方改革」なんていって、多様な働き方などが提唱されている一方で、長時間労働についても問題になることも多いです。
今回は創業わずか3年目で「働きがいのある会社」ランキング、従業員25-99名の部門において1位に選出された株式会社マルケトの福田社長に
「働きがいって?」
「会社と従業員が大事している価値観って?」
「人材教育とかってどうやっていますか・・・?」
などずかずかと聞いてきました。
日本一働きがいがある起業の社長が考える仕事観とは・・・・・・
ツール提供にとどまらず、パートナーやお客様と構築する、強力でオープンなエコシステム “Marketing Nation”を通じて、お客様とパートナー様双方の成功、ビジネス成長の加速を支援。
一緒に働きたいと思うことが重要。仕事のスキルは二の次
―受賞おめでとうございます。本日は「働きがい」などにフォーカスしていろいろ聞かせてください。さっそくですが、働きがいのある会社にしていくために重要なこととは何でしょうか。
ありがとうございます。
それは単純で、「この人と働きたい!」と思える人材をどれだけ集めるか。ということに尽きると思います。
何か特別なことをされているのかと思いきや、福田社長の答えはいたってシンプル。
この人と働きたい!と思える人材が、他の素晴らしい人材と働く環境になると、仕事も楽しくなり、その環境から離れたくなくなる……といういいサイクルが生まれるそう。
マルケトではこの価値基準を社内に深く浸透させているんだとか。
社員が徐々に増え、20名ぐらいになったときに社員から「今の採用基準をゆるめないでください!」なんてよく言われていました。
そういった声が自然と社員からあがるぐらい、価値基準としては浸透していますね。
だんだんとスケールしていく中で、仕事が増えていき「人手が足りないんで、早く採用を!!」みたいになるのはよく聞く話。なんですが、なんとそういう状況の中でも社員の方からそういった声が上がってくる……。
本当に会社の文化って大事ですね。
バックオフィスがしっかりしているから、安心して営業にいけるしその後の成長が急カーブで上がる
―設立当初の組織づくりで意識したことはなんでしょうか。
営業を取るのをグッと我慢して、カスタマーサポートや技術者の採用に注力をしたことですかね。
実はスタート当初、本社からは、営業職を先に採用しろという指示があったんですけど……。
当社のサービスの場合、単年度ではなく複数年でみると、営業だけに投資をしていると必ずどこかで行き詰まってしまうと思っていました。
なんと営業の足りない時期は、福田社長自ら一日おおよそ5件程度の営業訪問をされたこともあったそうです。
営業の人を入れて、受注できたとしても、カスタマーサポートやシステムの変更などの対応がしっかりしていないと、契約更新までいきませんもんね。
一時的な利益ではなく、最初から継続性のある事業を狙って、体制づくりからしっかりされていたんだな……と非常に勉強になります。
ちゃんとサービスを好きになってもらうための設計。そのための体制づくり。土台からちゃんと作り込んでいく。なんだか耳が痛いです……。
企業が生き残るにためには、なぜそこにいきたいかというミッション(意義)であって、それを提示するリーダーシップの存在が重要
―組織が良いチームとなるためにどういった人材が必要なのでしょうか。
経験だけでやっている人と、実務で経験をしながら「あっこれはこういうことなんだ」と何か当てはめる理論を知っている人では、結果的に成功するという再現性があることをわかっている後者の存在が必要です。
また、一緒に仕事をする仲間は、それぞれ違いがあってバランスをとっているわけですから、なぜこの仕事をしているのかというところが大事で、そこに共感でき、それを提示できるのがリーダーシップだし、会社をかたちづくっているものだと思います。
「リーダーシップ」って「チームをまとめて引っ張る能力」だったり、「チーム内の意見をまとめ、的確な判断・指示をする能力」だったり一言で説明しづらいですよね。
どのようにしたらリーダーシップを身につけ、発揮できるのだろうかと考える方も多いと思います。
どういう基準で仕事をするのか、何を優先するのかという価値基準の中で必要なのは「顧客の成功」 「率直さ」 「ストレッチ」
―独自の採用基準で構成されたメンバーへ伝えている仕事においての「価値基準」を教えてください。
そうですね、主に3つになるでしょうか。
- 「顧客の成功」
- 「率直さ」
- 「ストレッチ」
それぞれ説明しますね。
顧客の成功
どれだけ顧客の成功にコミットできるかっていうことが一番大事だと思います。
いいことばかりではなく、時には、うちの製品はお客様のビジネスの成功には不要だ……とも言わなければいけない場合もあると思います。
そんなときでも目先の契約ではなく、顧客のビジネスがうまくいくということを考えてセールスをするということです。
率直さ
社員には、「とにかく率直にコミュニケーションをすること」人に焦点を当てるのではなく、物事に焦点をあてなさいと言っています。それが経営のスピードを速めるわけにもなるので。
一緒に仕事をしていると、お互いに言いづらいことや言えないことがあると思いますが、それが一番ビジネスを阻害することになるんです。
上司部下関係なく、今何をすべきか、違うと思うことなど、相手に尊敬の意をもってコミュニケーションをとることを意識させています。
ストレッチ
3つめが「ストレッチ」です。
自分自身がどれだけ全力で出し切るかということだと思います。
ほんとに全力なのかって自分しかわからないわけですから、自分にウソをつかないということが凄く大事なポイントです。
「人は財産だ」「失敗は成功の糧である」といいますが、失敗を恐れていたり、隠してしまったりすることもあると思います。
本来、自分が失敗したときでも皆に共有をして、皆で学んでいけばいいとわかっているのに、できないことのほうが多いかもしれません。
当たり前だといわれていることをどれだけ愚直にやれるかが全てにおいて大事なことで、継続的に伸びる組織か否かということだそうです。
たしかに、こういった価値基準を共有できていれば、いろいろなアイデアが飛び交い迅速な判断ができて、チームがまとまっていくイメージがあります。
顧客中心のマーケティングをMarketoで
私たちは、宣伝広告や販促支援という狭義なマーケティングではなく、
「Marketoを活用したから、理想の顧客中心のマーケティングができている」と言ってもらえるように努めてまいります。
経営と一体化したマーケティング戦略の推進や業務改革を加速するテクノロジーの活用を支援する会社として功績をのこしていけるよう、世の中のマーケティングのあり方を変えていきたい思っています。
自分のキャリアも大事ですが、よい組織をつくるということにおいて、一緒に働く人と価値基準も大事だという深いお話をお聞きできました。
福田社長、お忙しいところありがとうございました。