当たり前のことですが、昔に比べて外国人と話す機会、増えてますよね。日本の企業にも外国籍の方はどんどん増えてきていると思います。
しかし、いざ外国人と話すとなると、ためらってしまうことも多いもの。もっと外国語をしゃべれたら……なんて思ったことがある人も多いのではないでしょうか。
そんな言葉の壁を取り払ってくれる自動翻訳機が、今続々と登場しています。
今回は、そんな自動翻訳機をご紹介していきます。
堺市で実証実験開始。メガネ型ウェアラブルデバイス「コムスメガネ」とは
SF映画のように、自分のメガネのレンズに、会話している相手の発言が字幕のように表示される……なんて世界、すごく未来感がありますよね。実は、そんなメガネを活用した翻訳機の実証実験が、すでに堺市でスタートしています。
堺市は、NTT西日本と共同で、ウェアラブルデバイス「コムスメガネ」を使った実証実験を2017年11月11日から行なっています。コムスメガネはNTT西日本が開発し、日本語や英語の簡単な会話やガイド音声を、リアルタイムで翻訳し、聞き手が着用するARスマートグラスへ字幕表示してくれるそう。
現在は堺市博物館において4台配備されており、12月27日までは訪れた外国人へサービスを提供し、実証実験を行なっています。堺市には百舌鳥(もず)・古市古墳群などの遺跡が多くあり、今回の取り組みでそれらの遺跡の世界遺産登録を目指すそう。観光地でのインバウンド誘致施策の一例として、今後も注目したいですね。
ビジョンがログバーと資本提携。自動翻訳機「ili」のレンタルサービス
ビジョンでは、2017年4月30日から、ログバーが開発したウェアラブル翻訳機「ili(イリー)」のレンタルサービスを開始しており、12月現在、日本語からは英語、中国語、韓国語の3ヶ国語に翻訳が可能です。ネット接続をしなくても翻訳できるスタンドアローン型なので、電波の届かないような観光地など通信環境に困りやすい海外旅行などに重宝すると思います。
旅行用に特化しているということもあり、「グローバルWiFi」ホームページ、およびビジョンが運営する空港カウンター等で、Wi-Fiルーターと一緒にレンタルの申込ができます。
また、ログバーは12月6日より、個人向けに最新版の2018年モデルを発売しました。起動時間や多言語対応、バッテリー持ち時間など、多くの機能がアップデート予定なので、ぜひともこの機会に使っていただきたいです。
50の言語の壁を越える、ソースネクストの「ポケトーク」
実際に翻訳機を使うと言っても、例えば、ヨーロッパ周遊などで行き先の国々の使用言語がちがう場合、何度も翻訳機を取り替えるのは面倒ですよね。
もしかしたら、翻訳機が対応していない言語が出てくるかもしれません。
ソースネクストが提供する通訳機「ポケトーク」では、そんな心配はなくなるかもしれません。なんと50ヶ国語に対応しているので、主要な観光地で困ることはほぼなさそうです。ビジョンが提供する「グローバルWiFi」のオプションサービスのラインナップに加わり、ホームページおよびビジョンが運営する空港カウンターでの提供をスタートします。
また、クラウドで音声認識や文字変換、翻訳などの処理を、言語ごとに最新で最適なエンジンを用いて行えるので、翻訳精度も高くなっています。クラウドなのでネット環境が必要となりますが、Wi-Fiルーターと一緒に借りることができるので、一緒に持っていければ安心です。
また、ソースネクストでは、一般販売も12月14日より行われます。
言葉の壁は厚くない。自動翻訳機で超えるコミュニケーション
今回は自動翻訳機についてご紹介しました。もちろん外国語を話せるようになることは重要ですが、習得する時間や労力も考えると、翻訳機を使うことも選択肢の一つになってきています。
ビジョンでも、より多くの人が自動翻訳機という選択肢を手に取れるよう、積極的に認知を広げていきたいと考えています。
また、堺市の事例のように、インバウンドの受け入れ施策としても、施設の外国語対応や翻訳機の貸出などは重要な位置を占めるかもしれませんね。
ビジョンでも、福島県二本松市と提携して、二本松市東和岩代地域の民家提供者に「ili (イリー)」を提供し、宿泊するゲストがアットホームな経験ができるような環境を用意することで、地域活性化を図っています。
自動翻訳機がどのような使われ方をしていくのか、今後も目が離せませんね。